アナン

アナンとはお釈迦様の十大弟子の一人で、多聞第一といわれたお弟子です。

誰よりもお釈迦様のお言葉をよく聞き、修行に励みました。

今は亡き故人はあの手この手で私たちに多くのメッセージ。

気づきのきっかけを与えてくださっています。

そんな故人からのはたらきかけに一緒に耳を傾けてみましょう。

​それが聖徳寺が毎月発行している「アナン」です。

自分を苦しめず

他人を傷つけることもない

そんなことばだけを語りなさい

(スッタニパータ)

 近年インターネットを中心とした世界で問題となっているのが、匿名の中で語られる誹謗中傷です。インターネット上では個人を特定されにくいために、通常、直接は行われないような誹謗中傷が起こりやすいようです。しかし、最近では警察もこういった事態を重く受け止め、積極的に事件として扱うようになってきました。

 私たちはそれぞれが違った価値観をもっています。今の季節であれば、桜をきれいと思う人もいれば、そうではなくあまり好きではない人もいることでしょう。また、桜の中でもソメイヨシノを好む人もいれば、河津桜、枝垂桜などほかの種類を好む人もいます。それぞれが、それぞれの価値観をもっていて当たり前です。

 しかし、時に私たちは自分と違う価値観に対して、偏見を持ったり、嫌悪を抱くのもまた事実です。頭では理解していても、心が受け入れないこともあります。

 ここで大切なことは、だからと言って他を傷つける権利は誰も持っていないということです。自分の思いは自分の中だけにとどめておけば良いのです。それらを言葉にしたり、必要以上に表現するから世の中からみにくい争いや、いざこざが無くならないのです。

 お釈迦さまは、「やさしく、正しい言葉で話すように。悪い言葉は、周囲を苦しませたり、悲しくさせてしまい、結果自分自身もつらい思いをする。」と教え、「やさしいことばで、静かに話すようにすれば、周囲も自分自身も優しくなれる。」と説かれました。

 新生活を迎え、新たな環境で歩みだす方もそうではない方も、穏やかな言葉で穏やかな生活を歩みたいものですね。