
アナン
アナンとはお釈迦様の十大弟子の一人で、多聞第一といわれたお弟子です。
誰よりもお釈迦様のお言葉をよく聞き、修行に励みました。
今は亡き故人はあの手この手で私たちに多くのメッセージ。
気づきのきっかけを与えてくださっています。
そんな故人からのはたらきかけに一緒に耳を傾けてみましょう。
それが聖徳寺が毎月発行している「アナン」です。
たとひ大千世界に
みてらん火をもすぎゆきて
仏の御名をきくひとは
ながく不退にかなふなり
皆さん、物事を先延ばしにしていて、そのうち忘れたり、億劫になったりすることありませんか。私は結構あります。後回しにすると、ついつい忘れてしまいがちです。
先日も、家族に頼まれていたことを後回しにして、結局忘れてしまいました。やるべきことはすぐにやる。分かっちゃいるけど・・・ですね。
しかし、どうしても都合がつかず、延期せざるを得ないこともあります。
先日、次のような相談を受けました。
コロナ禍において、延期にしていた法事ですが、3回忌は過ぎたけど、今やっても良いですか。もちろん答えは、「ぜひどうぞ。思い立ったが吉日。皆さんの思いが重なった時こそ、法事を行う意味がありますよ。」とお伝えし、その方は法事を行い、心がすっきりした。と大変喜んでおられました。
親鸞聖人は、出家得度するのに、「明日をも知れぬ我が身である」と、夜半に得度したと言われています。私たちの明日は決して保証されたものではありません。ですからこそ、思い立ったが吉日です。もちろん、日々の生活があっての仏事ですから、まずやるべきことは他にあります。しかし、あまり後回しにしていると、いずれは出来なくなってしまうかもしれません。
物事に明日はない。人生の無常、世相の転変、いつ何があるか分からない世の中です。
皆さんが故人を思ったその時に、必ず故人はそばにいて、あなたの手を取って共に歩んでくださっています。感謝の念仏と共に、故人の声に耳を傾けてまいりましょう。