アナン

アナンとはお釈迦様の十大弟子の一人で、多聞第一といわれたお弟子です。

誰よりもお釈迦様のお言葉をよく聞き、修行に励みました。

今は亡き故人はあの手この手で私たちに多くのメッセージ。

気づきのきっかけを与えてくださっています。

そんな故人からのはたらきかけに一緒に耳を傾けてみましょう。

​それが聖徳寺が毎月発行している「アナン」です。

おほいなる

もののちからにひかれゆく

わがあしあとの

おぼつかなしや

 阿部元首相の国葬が営まれました。国葬に対して賛否両論あるのは当たり前ですが、まずは故人を悼み、それからお互いの意見に耳を傾けていくべきではないでしょうか。

 大人は子どもに対して、他人の言葉に耳を傾けなさい。と言いますが、他人の言葉に耳を傾けられる大人がどれくらいいるか分かりません。

 私たちはみな、自分勝手です。つねに自己中心に物事を考え、欲望に身を任せ、貪りや怒りに振り回されながら、日々生きています。

 なにか不自由があれば他人のせいにして、他を傷つけます。良いことがあれば自分だけのものとし、他を寄せ付けないようにします。

 しかし、そのような私たちを見捨てずに、いつも心配しながら寄り添ってくださる方がいます。それが仏様です。これは何も特定の仏さまだけではなく、今は亡き故人を含めたすべての仏様です。

 そのうちの一人に阿弥陀如来という仏さまもおります。お寺の本堂やご自宅のお仏壇に安置されている仏さまを見てください。立っている姿で祀られていませんか。これは、今を生きる私たちを心配して、私たちに歩み寄り、共に手を取って歩き出そうとしている姿だといわれています。

 私たちは、そのように心配してくれている仏さまのことなどつゆ知らず、日々自分勝手に生きて、心配をかけてきましたし、これからも心配をかけ続けて生きていきます。しかし、こんな私たちを見捨てずに見守り続けてくださるのが、今は亡き故人、仏様です。

 十月三十日の報恩講は、そのような仏さまのご恩に報いるための法要です。今は亡き故人への感謝の気持ちとともに、一緒にお参りさせていただきましょう。